Palm を使ってみませう


母艦と HotSync

まずすべきこと、母艦との同期を取ることでしょう。 Windows ならば(多分)なにも問題ないのでしょうが、授業での母艦は FreeBSD 4-stable なので、いろいろ調べました。

  1. シリアルクレードルでの HotSync
  2. で、シリアル接続の場合(Palm IIIc と TRGpro)は pilot-link という ports(palm/pilot-link) に含まれる、pilot-xfer を使います。

    pilot-xfer /dev/cuaa0 -b (バックアップするディレクトリ)
    とすると、HotSync できるようになります。 詳しくは ここ などを参照。 いちいちデバイスを指定するのはめんどいので、環境変数 PILOTPORT を指定しておくと便利です。 一度バックアップしておいたら、以後は時間がかかるので、-s(sync) を使うと Palm 側で変更されたファイルのみをバックアップしてくれるので、非常に時間の短縮になります。 シリアルは相当遅いですので。

  3. USB クレードルでの HotSync
  4. USB 接続の場合(クリエと Visor )は coldsync というものを使いました。 これも ports(palm/coldsync) にあります。 とりあえず試してみたところ

    coldsync -b (バックアップするディレクトリ)
    とやることで Visor とは HotSync することができました。 がクリエとはできません( linux でもできないようです)。 どうやら USB ではドライバが必要なようです。 ソニーが仕様を早く公開してくれることを願います。

    coldsync は .coldsyncrc という設定ファイルを読みますので、それに

         listen usb {
             device: "/dev/ugen0";
         }
         listen serial {
             device: "/dev/ttyUSB1";
         }
      
    と書いときました( sample あり)。 あとは /dev/ugen0 及び /dev/ugen.02 へのアクセス権を与えれば、HotSync できるようになると思います。 -d sync:5 -d misc:5 をつけると、デバッグ情報を吐いてくれるので、できなかったら参考になるでしょう。 もちろん usbd が動いてる必要があると思います。

  5. 赤外線 HotSync
  6. linux ではカーネルにパッチを当てれば赤外線ポートを利用して HotSync できるようです。

    が、FreeBSD では良く分かりません。 ここ では赤外線で HotSync しているようですが、うちのリブレット100では FreeBSD 側から赤外線ポートが認識できず、使用不能です。

    が、先日 BIOS をアップデートしたら FreeBSD から赤外線ポートが見えるようになりました。 そこでもうちょっと調べてみると、 IrDA support for FreeBSD というのを発見。 12月13日現在まだ動いてないようです。 あと、いろいろ検索してみると、どうやら2系の時には動いていたようです(が、大抵の人は赤外線通信対象を持っていなかったようだ)。 そもそも FreeBSD なユーザーからは必要とされていないようです。

    NetBSD ならばできるという噂も…

  7. CLIE の HotSync について
  8. クリエではまだ UNIX 上からは HotSync できないようなので、Windows から行いました。 これは付属のデスクトップ環境をインストールしさえすればよいので非常に簡単です。

    USB のあるマシーンはこれでいいのですが、家のリブレット100には付いてません。 幸いリブレットには赤外線デバイスが付いているので、これを使用することによりスピードは遅いですけれどケーブルレスでHotSyncできます。 ちゃんと赤外線デバイスが認識されていることが重要です。

    どちらもない場合にはメモリースティック経由でデータをやりとりするしかないのでしょうね。 ノートパソコンの場合はPCカードアダプタがあれば高速にデータのやりとりはできます(という噂です)。 またクリエの MS Gate からではメモリースティック内のデータの操作ができないようなので(できるかもしれませんが)、PC カードアダプタはあったほうがいいと思います。

    また11月にはシリアルのクレードルもでるそうなので、それを買うという手もあります。 でシリアルクレードルも PC カードアダプタも買ってみました。 シリアルなら UNIX でも簡単に HotSync できます、が遅い。 そういう時は PILOTRATE を大きくしましょう。 私は 57600 にしています(デフォルトは 9600 )、これで相当早くなります(なんとなく)。 メモリースティックもあっさり認識してくれますし、こちらはめちゃくちゃ速いです。 が、マウントしてアンマウントしてってのがめんどくさいですね。 サイズの大きいファイルのインストールなどにはメモリースティックを利用して、普段のバックアップにはシリアルクレードルを使うのがいいと思います。

Windows2000 と Palm を使う

どうも Palm はまだ Windows98 系のことしか考えてないようです。 せっかく 2000 使っているのに、なんか納得いきませんが、将来に期待ということで、とりあえず一時しのぎです。 まず Palm Desktop をインストールすると思いますが、一般ユーザー(Power User)でインストールしてしまうと使えなかった気がします。 で管理者でインストールしてしまうと、管理者でしか使えない。 これは一応セキュリティ的に問題があります(もうどーでもいいって気もしますが)。 そこで通常使っているユーザーを一旦管理者グループに入れてしまいます。 そこでインストールをして、再び一般ユーザーのグループに戻せば、一般ユーザーで使えるようになります(うちでは)。

バックアップについて

HotSync してデータを PC と同期させます。 この時予定などの標準アプリは PalmDesktop や jpilot で見たり、いじったりできます。

では、他のデータは? pilot-xfer を -b で使った場合は、そのオプションで指定されたディレクトリに全部保存されます。 ので復活させたい時は、復活させたいファイルを -i でインストールしてあげればいいのでしょう。 または -r でリストアできるらしい。

それでは普通に HotSync した場合は? これは PalmDesktop フォルダのユーザー \backup というフォルダに保存されます。 ただしアプリケーションのデータだけ。 これを Palm に戻してあげればいいのでしょう。

実際にバックアップしといたファイルを復活させたい時が来ました。 しかし \backup を見ても、なんかどのファイルもイヤに日付が古い。 HotSync のログを見てみると

「バックアップ HotSync 機能の実行に失敗しました。プロトコルエラー:本体のファイルが開けません。」(4004)
というエラーがずっとでてました。 なんじゃこりゃー、しかも音だけ聞く分にはなんも違いはないので全く気付きませんでした。 用するにバックアップは全くとれてなかったってこと。 これだから Windows は…。 で、この原因は クリクラのFAQ に書いてありました。 ATOK の使用チェックをはずしたらエラーも言われずに無事 HotSync 終了したようです。 しかし、あの日のデータはもう戻ってこない。 特に ONE の2月まで進んでたデータが痛すぎる…

Palm で文字入力

Graffiti は最初は苦戦しましたが、コツをつかむとスラスラ入力できるようになってしまいます。 下手な手書きよりも使いやすいのでは(って、手書きってあんまり使ったことないですが)。 自分なりのコツは、あんまり慎重すぎない(ようするにゆっくり書かない)、 縦線は Graffiti エリアの縦線と平行に書く、といったことだと思います。 しかし、まだ記号は全然覚えてません(使う機会がない)。

CLIE には標準で ATOK Pocket for Palm OS がついてきます。 それで、最初に ATOK を使う際、自分の名前を登録するのですが、その 変換効率の悪さ に閉口してしまいました。 それに比べて ATOK は相当変換効率がいいです。 一度 ATOK を使い始めてしまうと、もう手放せないという気持ちも分かります。 といっても私は SKK 使いなので、まだ完全には適応できていません。 特に英語が元になったカタカナ入力では、ついつい英語のつづりを入力してしまいます (例えば「インターネット」は「inta-netto」なのに「internet」とやって しまう)。 それはさておき、ATOK Pocket はジョグダイアルに対応しているので、非常に使いやすくなっています。 ダラダラと入力してからジョグを回転させれば変換できますし、押し込みながら回転すれば、文節の調節もできます(これを知ったのは立ち読みしてた雑誌でしたが…)。 続けて入力すれば全確定できますが、できればこれもジョグでやりたかったです(できるんか?)。

問題点としては、やっぱり入力文字数が多くなってしまうことでしょう。 POBox(インライン版) ( レビュー (muchyさんじゃないよん)) とか使うといいのかもしれませんが、そのうちに(そもそも ATOK が消せないから無駄に容量食ってしまうのがむかつきます)。

英語版 POBox である LookDA もいいなあ。

お帰りになる

Yohei Terada (youhe@cherrylain.que.ne.jp)